株式会社 一柳アソシエイツ

一志会
「一志会」は、閉塞感が覆われた日本社会を活力あるものにするためには
他人任せにせずに、一人一人が「公の精神」をもって積極的に
社会との関わりを持っていくことが必要、との認識のもとに、
2010年12月に発足した限定メンバーによる新しい形の
”コミュニティー”です。ここには、一柳の生き方に賛同した
主に大企業の経営者が各分野から参加されています。

2015.02.27 更新

「一志会」第26回の例会が開催されました。

一志会は、「公の精神」のもとに積極的に社会的責任を果たそうとの想いを共有する大企業経営幹部の
「コミュニティー」ですが、2月24日に第26回例会を開催しました。


三井 直彦 氏

三井 直彦 氏

 今回のゲストは、一柳のテレビ番組「一柳良雄が問う 日本の未来」のイタリア編で、ミラノで現地取材をさせて頂いた、マルチカテゴリーデザイナー 三井直彦氏をお迎えいたしました。三井氏は、東京芸大を卒業後、イタリア政府外務省給費奨学生として渡伊され、世界的に著名なマリオ・ペリーニ事務所入所し、取締役として数多くのデザインプロジェクトの運営・クライアントマネージネントに従事されました。その後独立され『Triumph Design and Consulting Co.,Ltd』立ち上げられ、現在、イタリア・ミラノを拠点に、日本も含め幅広く活躍している国際的デザイナーです。

 今回は三井氏が、「DESIGNと人間」と題し、デザイナーの起源から、ご自身の作品等の紹介も通じ、デザインの進化を幅広くお話し頂きました。
 三井氏は、まず「人間と道具」の進化という観点で、動物と人間の相違は道具にあり、その道具を使いながら人間が自らの不完全を補うべく進化し、世界を支配してきた歴史的変遷に触れました。デザイナーの起源は道具を作ってきた家具職人であり、大量生産製品の原型をデザインしてきた。人体と製品・人体と外界の各インターフェースでデザインが重要になるが、デザインは顧客が喜ぶよう商業化するためのツールであり、社会性が必要で、アートとも異なることを強調されました。
 一方で製品開発においては製法・コスト・技術の数ある制約の中でのデザイン構築の苦労や、デザインがテクノロジーやマーケティングと密接に関係しながら行われるものであることもお話しされました。
 これまで三井氏が手がけられてきた、会社ロゴ・家具・店舗・建築物・飛行機等の幅広いデザインの事例を示しながら話されました。
 最後には、「デザインの未来」をテーマに、デザインから製品設計を繰り返してきたアップル社等の企業例の紹介をされました。今後人体の道具化が進む事例として、最新のロボティクスや人工知能について触れ、これからはデザインの視点から製品開発やマーケティングが展開されるといった、デザインの重要性を熱く語っていただきました。
 会場では、興味深く聞き入っており、講演後、会員の方からの三井氏へ質問も行われ「製品開発において価値を高めるためのデザインの役割など参考になった」と、話しされていました。

三井氏講演風景


太田 晃 氏

太田 晃 氏

島 光博 氏

島 光博 氏

 会員の交流時間帯では、まず2月6日に行われた会員有志による「特別例会」(島精機製作所視察・研修会)について、幹事の島・島精機製作所副社長からご報告がありました。参加された会員を代表して太田・岩谷産業取締役から、工場見学だけでなく、創業者である島正博社長の従業員を大事にし、地域社会とも共生する経営スタイルは、大変勉強になり、和歌山にこのような素晴らしい企業があるのかと感銘を受けた、また和歌山城の見えるレストランでのお食事も最高でしたとのご感想を頂きました。
 続いて、新規会員の池口・ミスミグループ本社 常務取締役から自己紹介がありました。また会員からの近況報告として、赤石・東日本旅客鉄道 執行役員、神野・サーラコーポレーション代表取締役社長、菊池・日本政策投資銀行 取締役常務執行役員、中村・BEENOS 代表取締役副社長 グループCFO、高橋・アサヒグループホールディングス取締役兼執行役員から、それぞれホットな報告をいただきました。
 その後も、ゲストの三井氏を囲んでの交流が続き、終始、和やかな雰囲気となりました。

池口 徳也 氏

池口 徳也 氏

赤石 良治 氏

赤石 良治 氏

神野 吾郎 氏

神野 吾郎 氏

菊池 伸 氏

菊池 伸 氏

中村 浩二 氏

中村 浩二 氏

高橋 勝俊 氏

高橋 勝俊 氏