株式会社 一柳アソシエイツ

一流塾

2016.02.21 更新

一流塾(第8期)第9回講義が行われました

第9回 2016年2月18日(木)
 第9回の一流塾では、講師に魚谷雅彦氏(㈱資生堂 代表取締役執行役員社長 兼 CEO)と、斉藤惇氏(一流塾特別顧問、㈱KKRジャパン会長、前㈱日本取引所グループ取締役兼代表執行役グループCEO)を、懇親会の特別ゲストに熊坂隆光(産経新聞社 代表取締役社長)をお迎えしました。


講師 魚谷 雅彦 氏

講師 魚谷 雅彦 氏

 第1部では、『世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニーを目指して』と題して魚谷氏が講義を行いました。講義の冒頭では、前職のコカ・コーラ社でダイバーシティの強みを活かしたご経験や、資生堂の社長に就任された際の秘話などをご披露頂きました。日本の企業は技術力に長けていてもマーケティング力が弱くグローバルにはアピールできていないという課題をご指摘になり、そのうえで、資生堂をグローバル・マーケティング・カンパニーにするというミッションを掲げ、覚悟を持って取り組んでいることを、事例やブランド商品を例に挙げながらお示し頂きました。講義後半は、マーケットが新しいパラダイムに入っている現状に基づき、生活者を起点とした価値の創造や、先行きの不透明な時代にこそ経営型マーケティングに投資し成長を目指すことの重要性をお話し頂きました。塾生からは、「調査目的のマーケティングよりもマーケットを創り出すアプローチの方が大切だと気づかされた」、「日本企業が世界の中で発展するにはマーケティング力を強化してブランド価値を高めることが重要とのお話しに感銘を受けた」、「マーケティングは経営課題そのものであることが良く理解できた」といった声が上がりました。

講師 斉藤 惇 氏

講師 斉藤 惇 氏

 第2部では、『マクロ経済と経営課題』と題して斉藤氏が講義を行いました。講義では、世界の金融・経済の動向について、斉藤氏ならではの豊富な資料と卓越した分析を示しながら、各主要国・地域の特色をわかりやすく説明して頂きました。そのうえで、日本経済の厳しい状況について言及され、日本の現状をごまかさずに見ることが重要であるとお話し頂きました。塾生に対しては、閉鎖的な思考を打ち破ることや、フレキシビリティを持って過去を否定する勇気を持つことを、激励とともにお伝え頂きました。講義の最後には、日本企業が頭で考えてきれいに物事を進めようとして観念的なビジネスに陥っているとご指摘になり、これからはもっと収益性重視の経営に取り組むべきとのお考えをお示し頂きました。塾生からは、「膨大な情報を使いながら、主要国と日本の経済について、とても分かりやすくご説明いただけた」、「日本経済の現状は極めてショッキングで、大いなる危機感を持った」、「過去を否定する経営というお話しはとても身につまされ、保守的に考えてしまっていたことを反省した」といった声が寄せられました。

講義風景


特別ゲスト 熊坂 隆光 氏

特別ゲスト 熊坂 隆光 氏

塾特別顧問 福川 伸次 氏

塾特別顧問 福川 伸次 氏

 懇親会では、一柳塾長による開会の挨拶と斉藤氏による乾杯の後、特別ゲストの熊坂氏から『新聞業界45年 メディアの舞台裏』と題して卓話を頂きました。メディアの使う常套句をユーモラスにご紹介頂きながらも、メディアが果たす使命やメディア相互の批判・チェックの重要性を述べられました。また、福川伸次 一流塾特別顧問((一財)地球産業文化研究所 顧問、東洋大学理事長、元通商産業事務次官)からは、世界中がリスクだらけであるが故に、自分で物事を決めることが重要であると、塾生へ激励の言葉を頂きました。その後も、懇親会の各テーブルでは講師陣と塾生とのオープンな意見交換や打ち解けた和やかな懇親が続きました。
 懇親会後、塾生有志が塾長を囲んで行われた放談会では、卒塾を1か月後に控えていることもあり、経営者の立場ではなく、同期生として裃を脱いで交流し共感できる一流塾の価値を改めて実感しながら様々な話題で大いに盛り上がり、熱い議論と共に塾長と塾生の交流が深夜まで続きました。
懇親会風景放談会風景