株式会社 一柳アソシエイツ

一流塾

2015.02.25 更新

一流塾(7期)第9回講義が行われました

第9回 平成27年2月19日(水)
 第9回の一流塾は、講師に岩田彰一郎氏(アスクル㈱ 代表取締役社長兼CEO)及び斉藤惇氏(㈱日本取引所グループ 取締役兼代表執行役 グループCEO)、懇親会の特別ゲストには槍田松瑩氏(三井物産株式会社 取締役会長)をお迎えしました。


岩田 彰一郎 氏

岩田 彰一郎 氏

 第1部では、『アスクルのイノベーション』と題して、岩田氏が講義を行いました。岩田氏は、「お客様のために進化するアスクル」の企業理念のもと、お客様志向を成長エンジンとして、新たなビジネスモデルを構築し、オフィス通販の枠組みを超えて組織を成長に導かれたご経験を、創業時のエピソード等を交えてお話しいただきました。また、グローバル企業との激しい競争やEコマースの変化など、マーケットの新しい動向を踏まえた次なるイノベーションとして、アスクルの新たな取り組みである「LOHACO」(ビックデータや最新のテクノロジーなどを活用し、家庭で必要なあらゆる商品をインターネットで購入できる第2世代のEコマースのサービス)や、「Webマーケティングコンソーシアム2014」の開催などについてもご紹介頂きました。講演の最後には、「経営者としての心得」や「企業家精神あふれる経営の実践」についてお話しを頂き、塾生からは、「周囲の反発を受けながらもビジネスをやり遂げる意志の力が素晴らしい」、「お客様は誰かを常に意識し、新たなお客様を模索され、イノベーションを起こされていることが大変参考になった」など、ビジネスを成功に導く経営者としての姿勢に感銘を受けたという声があがりました。

斉藤 惇 氏

斉藤 惇 氏

 第2部では、『競争と倫理』と題して、斉藤氏が講義を行いました。講演の冒頭、斉藤氏は、リスクを取れる強い経営者が組織の成長には不可欠であり、従業員に組織全体の利益への貢献を意識、浸透させることが重要であること、米国でも経営トップの影響力を反映した圧倒的な個性を持った企業が成長し、伝統的な大企業が消滅してきていることなどをご紹介いただきました。さらに斉藤氏からは、日本の経済や企業の現状を海外との比較・分析に基づきご説明いただき、日本の経済力や豊かさが、米国をはじめとする海外諸国よりも優れているとは言えない状態にあること、またそのことが一般にはほとんど理解されていないことなどについて強い戒めを込めて述べられました。続いて、こうした現状において国内企業がどうあるべきかを、コーポレートガバナンス等の経営問題の視点から危機感を持ってお話ししていただきました。塾生からは、「日本はこの20年間成長が止まっているという事実に強い危機感を感じた」、「馴れ合いの企業体質を正すコーポレートガバナンスの重要性を痛感した」などの声があがりました。


槍田 松瑩 氏

槍田 松瑩 氏

 講義後の懇親会では、冒頭、講師の斉藤氏に乾杯のご挨拶を頂いた後、特別ゲストの槍田氏から『リーダーシップについて』と題して、卓話を頂きました。槍田氏はご自身の三井物産社長時代に経験された二度の修羅場について、ほかでは語られることのない秘話をご披露されました。そのうえで、リーダーに必要な人間力や責任を取る覚悟などについてお話し頂きました。槍田氏の話に塾生も身を乗り出して聴き入り、卓話後も各テーブルで槍田氏を囲んでの歓談が行われました。また懇親会の途中には、一流塾特別顧問の福川伸次氏
(一般財団法人地球産業文化研究所顧問、東洋大学理事長、元通商産業事務次官)もご参加され、塾生への激励のお言葉を頂戴しました。

 

途中参加の福川特別顧問第9回講義風景

 講義後、塾生有志が塾長を囲んで行われた放談会では、卒塾が近いこともあり、様々な企業で経営の立場に立つ塾生が、ビジネスの場を離れ、同じ同期生として交流し共感できることに改めて価値を実感していました。社会経済の話や趣味の話など多様な話題で一同大いに盛り上がり、熱い議論と共に塾長と塾生の交流が深夜まで続きました。