株式会社 一柳アソシエイツ

一流塾

2015.09.18 更新

一流塾(8期)第5回講義が行われました

第5回 2015年9月15日(火)
 第5回の一流塾は、講師に牧野明次氏(岩谷産業㈱ 代表取締役会長兼CEO)と前田新造氏(㈱資生堂 相談役)、懇親会の特別ゲストに小池百合子氏(衆議院議員、元環境大臣・防衛大臣、自由民主党 元総務会長)をお迎えしました。


講師 牧野明次 氏

講師 牧野明次 氏

 第1部では、『失敗から再生に向けての決断』と題して、牧野氏が講義を行いました。講義の冒頭、水素ビジネスに関する先進的な取り組みと、さらなる水素活用の将来展望をご紹介頂きました。続いて、入社時から労働組合委員長や子会社社長等を経て経営トップに就任するまでの、ご自身の軌跡についてお話し頂きました。その中では、営業所や子会社の立て直しなど現場で数々の修羅場を経験されたエピソードや、社長に就任されてから遭遇した負の遺産の処理、さらには失敗から学んだことなどについても触れて頂きました。講義の終盤では、経営者として苦境を乗り越える際の心構えとして、「プロ意識を持つ」ことや「ピンチをチャンスに変える」ことなどをお伝え頂き、「明るく、楽しく、にぎやかに、組織の風通しを良くする」ことの大切さを、塾生への激励とともにお話し頂きました。塾生からは、「水素で産業革命を行うという志の高さに感銘を受けた」、「『熱い心が行動の源泉』の言葉を心に刻んで行きたい」、「経営トップとして、修羅場、土壇場を行動と熱い心で乗り越えながらも、絶えず社員を思う気持ちを持っていらっしゃるのだと痛感した」などの声が寄せられました。

 

講師 前田新造 氏

講師 前田新造 氏

 第2部では、『経営改革の道のりを振り返って-大切にしてきたこと-』と題して、前田氏が講義を行いました。冒頭に、資生堂の歴史や社名の由来、初代社長が後の経営に遺したもの、企業理念などをご紹介頂きました。その後、2005年に社長に就任された際に掲げられた「3つの夢」と、その夢を全社員が共有し実現に向けて取り組まれたことをお話し頂きました。また、二度の左遷を経験するなどの不遇の時代のエピソードや、近年の米国企業買収の決断と背景、さらには現社長である魚谷雅彦氏(一流塾元講師)への社長職のバトンタッチの経緯と想いについてもお話し頂きました。講義の最後には、「決断を後押しするのはビジョン」であり、「揺るぎない信念を持ち」、「60%即決主義」で「脅威を機会に変える」ことなど、リーダーとしてのあるべき姿について語って頂きました。熱い気持ちを持ち続けられながらも、その誠実な語り口には塾生一同熱心に聞き入り、「学んだことをそのまま実践するのではなく、一旦捨てて、最後は自分で創り上げていくことが大切だと実感した」、「決めるべきときに決断しないことの罪の重さを改めて痛感した」、「若い頃からの想いや信念を失わず、挫折を乗り越え、夢の実現に邁進しやり抜いたことに感銘を受けた」などの声が上がりました。

講義風景



特別ゲスト 小池百合子 氏

特別ゲスト 小池百合子 氏

 懇親会では、一柳塾長による開会の挨拶と、牧野氏による乾杯の後、特別ゲストの小池氏から『日本の底力を活かす』と題して卓話を頂きました。小池氏からは、高い位置から全体を俯瞰する「鳥の目」、ミクロな視点から現場で起こることを見定める「虫の目」、時代の変化を見逃さず先を見通す「魚の目」がリーダーには重要であるとお話しになられました。さらにこうした視点を心がけたうえで、「小池の目」として「大義と共感」を大切にされていること、その一例として、元環境大臣としてクール・ビズの定着を成功させたことや、現在は災害時の安全確保や防災の観点から市街地の電柱を無くす取り組みを行っていることなどをご紹介頂きました。また、世界人口の地域別動向とイスラム人口の増加、欧米の移民対策、地政学的な難民問題など、グローバルな観点から様々な話題をご提供いただき、その知識の豊富さと視点の高さに塾生も感銘を受けていました。卓話後には、講師陣との記念撮影が行われ、その後も各テーブルでは講師・ゲストと塾生とのオープンな意見交換や議論が続きました。

懇親会での講師陣と塾生

 懇親会後に塾生有志が塾長を囲んで行われた放談会では、裃を脱いだ交流が行われ、深夜まで大いに盛り上がりました。