株式会社 一柳アソシエイツ

一柳の志

2013.11.08 更新

今、あえて……原発の話 してみます  その2

やっと更新することができました。
前回、あえての試みで、超ストレートに原発の話をしてみましたところ
予想通りと申しましょうか、何と表現すればいいのでしょうか
来るわ来るわの…原発反対感情論クレーム。
で、リスクマネジメントの観点から、更新を控えておりましたが
同じ事にクレームを言い続けるのに飽きたのか
はたまた他に感情の発露を見い出したのか
騒ぎも下火傾向になりましたので
改めて、あえて原発の話を続けてみます。

前回も書きましたが、日本に資源はありません。
あるのは人、人的資源だけなのです。
無資源国・日本が原子力の高度な技術をもっていることで
海外でのエネルギー交渉の中でどれだけ大きな力を発揮してきたことか。
選択肢は一つでも多い方がいいのです。

外国とのエネルギー交渉の際
原子力のオプション外したほうがいいのではないか
原子力というのは、色々な意味で危険なのではないか
という議論があります。
感情的にはわかる、わかりますよ。
しかし感情的に理解できても、合理的、現実的に将来を見たとき
原子力問題に対して感情論だけで動いてしまったらどうなるのだろうか
と思わずにはいられません。

この現実を見て欲しいのです。
日本海側で現在進行形の原子力発電所の建設。
日本が世界最高水準の原子力の技術を放棄しようとしている中
中国やロシアにより日本海沿岸に
数十基の原子力発電所がこれから建てられるのです。
日本より低い技術で作った原子力発電所が万が一事故を起こしたとき
日本は黄砂なんてもんじゃない状況で放射能に取り囲まれるんですよ。

その時に備え
「日本よ、そういうことが起こらないようにちゃんとしてよ」
「日本が指導してよね」
という声が世界中にあるのです。

今、中国が建てようとしている原子力発電所の技術は
ロシアとアメリカのもの。
日本は入っていない、そう日本単独では技術協力をしていないのです。
原子力に関して言えば、日本は最高レベルの技術をもっているからこそ
トルコやベトナムは導入を前向きに考えている。

なのに、事故がおきたら一番の被害を被るであろう日本が
自国を守ることのできる、その技術をなぜ放棄しようとする…
と思わずにはいられません。

トリウム溶融塩炉、ビルゲイツが推奨している小型原子力炉
そういう風なところを目指して頑張るのはとてもいいこと
そういう人がいてもいいと思うのです。

もうひとつ、原子力で一番大きい問題はバックエンド。
よくトイレなきマンションといわれるわけですが
バックエンドだけだって
何万年っていう覚悟で今まで進めてきたわけですよ。
ここの処理の今後の見通しは未だ立っていない
こういうときに原子力発電所を止め、感情的になり
原子力の開発にまで影響を及ぼし
果ては研究までも止めてしまおうというこの勢い。

しかしですよ
「じゃ、止めてこれからこの問題をどうするんですか」
っていうね。
放ったらかしにして
「もう知らんっ」
というわけにもいかない話。

今まで自分たちは原子力を開発し、その恩恵にあずかり
原子力の高度な技術開発に即した生活をしてきました。
世界は、日本の感情的な大騒ぎなどお構い無しで
ほとんどの国がまだまだ原子力をすすめています。
技術革新も生まれ、色々なタイプの安心な原子力ができてくる。
そういう中で日本はどのように自らの失敗と向き合うのか
自らの英知で、人類に貢献するような道へチャレンジをするのか
それともしないのか。
日本は、今回のこの失敗の反省を生かすかたちで
やっていくべきだと私は思うのです。
それが日本の生きる道であり、世界貢献なのではないでしょうか。

                                                                                                    ~つづく~