株式会社 一柳アソシエイツ

一柳の志

2015.09.14 更新

『切り替え』と『けじめ』の大切さ

先日、妻とクラシックバレエ「白鳥の湖」を鑑賞してきました。

「白鳥の湖」と言といえば「チャイコフスキー」
「チャイコフスキー」といえば「ロシア」
「ロシア」といえば「ボリショイ」
(別に、連想ゲームを開始したわけでもないのですが…)

寒い国では長い冬を少しでも豊かに楽しく暮らすために
音楽やバレエが発展するのだろうなぁ~
美しいなぁ~
素晴らしいなぁ~

暖かい国では家が無くて外で寝ても凍死することはない
一生懸命“耕したり”“貯めたり”しなくても木の実がなり
もっと暖かい国ならばバナナもなっているだろう
たとえ24時間屋外で生活しても極端に寝食に困ることはないのだ。

それらの条件は寒い国のソレとは大きく異なる
寒い国の人々はわずかの光で日光浴をしたり
雪や氷に閉ざされた中でどうやってその一瞬を楽しい時間にするのか…
皆、そこに努力を惜しまなくなるのも理解できる

しかしバレエというものはスゴイ
言葉がないので、身振り手振りで様々な感情や状況を伝え
愛や生き死にまでもを表現する
非常に精神性の高い芸術だと感じる
舞台の上から音楽と一緒に伝わってくる緊張感がまたスゴイ

寒い国で育まれたこの素晴らしい芸術
鑑賞する側もそれなりの緊張感と敬意を携えて臨むべきだと思う。

昔、フランスで暮らしていた時
文化やしきたりが日本と違って驚いたことはたくさんあったが
その中で5本の指に入るくらいの驚きは“夜の食事”
それはある種の儀式だと感じた。

まず、その夜の食事を最も美味しくいただくためにと
準備は朝から始まる
朝食を軽めに済ませて家を出て、仕事へ
ランチももちろん軽め、ある人はランチタイムにリンゴを一つ…シャリシャリ
そして5時
みんな、さっさと仕事を切り上げ、ピューッと家へ帰ってしまう
帰宅してシャワーを浴びて、ドレスアップ
ヨーロッパの夜の会食は大人の時間
きちんとしたドレスコードがあり暗黙のルール的に君臨するマナーも多々
着飾った外見もバッチリ、朝から準備したお腹の空き具合もバッチリ

これはある意味の“切り替え”そして“けじめ”が形となって外に現れたもの
仕事でも遊びでも何でもダラダラするのが一番良くない!
その時に合った、場に合った、そして目的を理解した
そんな振る舞いができてこそ大人

わが身を省み、辺りを見回し
果たしてこれで、これから先、日本は大丈夫なのか

とバレエ鑑賞の帰り道にしみじみと考えてしまったのでありました。