株式会社 一柳アソシエイツ

特別講座

2016.01.21 更新

第82回一柳アソシエイツ特別講座を開催しました。

2016年1月15日 第82回一柳アソシエイツ特別講座を開催しました。

 今回の特別講座は、政策研究大学院大学教授の大田弘子氏をお招きし、「日本経済のゆくえ」と題して、2016年の日本経済の課題に関しご講演を頂きました。
 大田氏は、安倍・福田両内閣で経済財政政策担当大臣を務められ、その後第2次・第3次安倍内閣の「内閣府規制改革会議」の議長代理として、安倍政権の政策の一翼を担っています。また大手企業の社外取締役等も歴任される他、メディアの場でも専門の財政・経済政策で、鋭い分析による明快な発言をされ、幅広くご活躍されています。(一柳が一緒にお酒を飲みながら勉強する仲間でもあります。)


大田 弘子 氏

大田 弘子 氏

 大田氏は、日本経済の直近の状況について、豊富な資料を示しながら説明されました。その中で、旧アベノミクス3本の矢の一つである民間投資について取り上げ、GDPに投資として一部しか反映されていない無形資産への投資、M&A等の海外投資などが、重要になっていることを強調され、政府の役割は投資環境の整備に重点をおくべきと述べられました。
 次に世界経済に議論を移し、中国経済の減速をはじめ、種々のリスクファクターが大きな影響を与え合う結果、不確実性が更に高まるという危機感を示されました。
 大田氏は、日本と世界の経済状況について述べられた後に、日本経済の今後の注目点として、財政・経済政策の専門家ならではの鋭い洞察力に基づく提言をされました。中でも生産性革命(インダストリー4.0)、人材潜在力の開花、TPPによる新たな成長機会の創出、コーポレート・ガバナンスの実効性確保について、特に強調されました。
 日本の更なる成長を信じた熱のこもる提言に、聴講者からは「専門家の深い洞察に引きこまれた」、「今後の課題について理解が深まった。」などと喜ばしい言葉をいただきました。
 素晴らしい質問をされた方には大田氏と懇談の場を共にできるという一柳の提案も相まって、とても活発な質疑応答が行われました。
 景気も好調であり、アベノミクスへの更なる期待も高まる中、毎年恒例となっている、年頭における日本経済についての大田氏の講演は大変関心が高く、約100名の方にご参加いただき大変好評な特別講座となりました。
講義風景