株式会社 一柳アソシエイツ

特別講座

2014.09.30 更新

2014年9月30日 第74回一柳アソシエイツ特別講座を開催しました。

 今回の特別講座は、㈱日本取引所グループ取締役 兼 代表執行役グループCEOの斉藤惇氏を講師にお招きし、「日本と世界の金融・経済情勢」と題し講演頂きました。出席者は、一柳の知人や友人の経営者や有識者で110名以上が集まりました。


斉藤 惇 氏

斉藤 惇 氏

 一柳と旧知の仲の斉藤氏は、高度成長時代から日本の金融界のグローバリゼーションのために奔走され、多くの企業の再生に辣腕を奮うと
ともに、2013年1月から、㈱日本取引所グループの最高経営責任者として、激動の世界の金融市場における日本市場の再生に取り組まれてきました。
今回は、消費税増税・地方創生等と多くの経済課題が山積する中、『日本と世界の金融・経済情勢』と題し、斉藤氏の世界中の金融・政界とのグローバルなネットワークから、世界の金融経済情勢と共に、日本経済の現状と将来展望を鋭く語っていただきました。
 まず冒頭斉藤氏は、米国・ユーロ圏・日本等の先進国と中国等の新興国の経済見通しについて触れられました。
 そこではアメリカの失業率・賃金が改善し、債券・株価だけでなく、設備投資等の実体経済も回復基調にある事を示され、また一方で、ウクライナ情勢で混沌としている欧州については、輸出立国であるドイツ等で陰りを見せる中、法人税減税でも税収が増え経済政策が功を奏している英国の事例をお話しされました。
 更に、中国では国内融資が過剰になる一方で、欧州アジア圏で人民元決済の利用割合が高まり、上海の経済特区等の経済戦略と状況について解説されました。
 そして最後に、日本では過去の設備投資不足から生産性が伸びず潜在成長率が低いことに対して、人材育成や移民による労働供給力の強化をすべき等、幅広いご意見を頂きました。
 講演後には、出席者から、日本の財政再建の中長期見通しや、移民に係る考え方や施策等、様々な質疑が行われました。

講義風景