株式会社　一柳アソシエイツ

2015年9月10日　第80回一柳アソシエイツ特別講座を開催しました。
　今回の特別講座は、岡野光夫氏（東京女子医科大学特任教授）を講師にお招きし、「再生医療の現状と未来-再生医療の産業化と世界戦略-」と題して講演頂きました。一柳と岡野氏とは「この日本の未来はどうしたらよくなるか」など一緒に勉強する中で、高い志のある生き方に触発されています。

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　岡野先生は、まず、日本の医療の現状についてお話しいただきました。20世紀に行われていた治療法が現在も行われていること、目の前のリスクを回避して、未来のリスクを蓄積しているという状況をお話しされ警鐘を鳴らしました。このような状況に対する解決策として、新しいテクノロジーを医療にも結集し、医学と工学をFusion（融合）することが求められているとお話しされました。

　そして、岡野先生が中心となって進められた、再生医療の最新の治療例(世界最先端の細胞シートによる組織・臓器の再生治療等)についてTV番組の映像を交えながらご紹介頂き、細胞の組織化により細胞一つ一つでは不可能だった高度な機能を有することを可能とし、これは企業経営における人に対しても同じことが言え、組織化による、より一層の高度化が必要であると経営論に通ずるお話をされました。

　最後に、海外でも高く評価されているこの細胞シートによる治療の事業化についてお話頂きました。組織培養、細胞のシート化、積層化のすべてを自動化する組織ファクトリーについてお話頂き、再生医療の未来についてお話頂きました。このような最先端の技術を育成することにより、日本における新たな産業を創出する事の重要性について語っていただきました。

　細胞シートの産業化に情熱を傾けていらっしゃる岡野先生の講義に出席者は熱心に聞き入り、「再生医療の最新状況について大変分かりやすく解説いただき、またこの様な最先端の技術にこそ日本は投資育成を行う必要があるという再認識ができた」との声が多く寄せられました。